【はじめに】
「建築専業」「非上場」「設計施工一貫」という独自の経営方針を貫くスーパーゼネコン、株式会社竹中工務店。同社は新卒採用において、機械・電気・情報系といった建築系以外の学生への認知拡大に課題を抱えていました。そこで、ものづくりの魅力を届けるべく「メイキャリ」で現場の熱量を伝える動画を公開。6万回再生を超える大反響を呼びました。今回は、その動画制作の背景と成果について、採用担当の夛田(ただ)様に伺います。
「建築専業」の強みと、採用における母集団形成の課題
-はじめに、貴社の事業内容や独自の強みについて教えてください。
夛田様:
当社はゼネコンでありながら、土木を行わない「建築専業」かつ「非上場」である点が大きな特徴です。そのため利益追求に偏らず、お客様の思いを形にする独自の経営方針を貫けていることが強みです。
また、設計事務所が描いた図面を施工する一般的なスキームとは異なり、当社は「設計施工一貫」を強みとしています。設計段階からご要望を反映し、より良い建物のための提案ができる点が、お客様から高く評価されています。

-新卒採用におけるターゲット層や、抱えていた課題についてお聞かせください。
夛田様:
毎年270名規模の採用を計画しています。建築系だけでなく、機械・電気・情報系など多様なバックボーンを持つ学生がターゲットです。「建設業は自分のフィールドではない」と誤解されがちですが、実際は多様な職種が協業して建物を造り上げる、非常にやりがいのある業界です。
一方の課題は「母集団の形成」です。特に「建築以外の学科」における認知度拡大が必要でした。また、ターゲット層が他業界へ流出するのを防ぎ、着実に内定承諾へ繋げるための継続的なフォローも課題と感じていました。
他社との「差」を埋め、新たな「違い」を生み出す。メイキャリへの動画掲載へ
-母集団形成を促進するうえで、特に注力していた施策は何でしたか?
夛田様:
特に動画を活用した採用施策には注力しなければと危機感を持っていました。背景として、他社が動画やSNS施策に注力しているという明確な市況感があったためです。文字や言葉による情報も重要ですが、それだけでは「会社から言わされている感」が出かねません。その点、動画なら学生の感性に直接訴えかけられます。「百聞は一見にしかず」の通り、特にゼネコン業界においてはリアルな映像を見てもらう方が圧倒的に早く、深く伝わると確信していました。ただ、自社SNSはまだ軌道に乗っていなかったため、効果的に動画を届けられる方法を模索していました。
-その中でも、メイキャリを選んでいただいた理由を教えてください。
夛田様:
まさにそのタイミングで、メイキャリさんからご提案をいただいたからです。お話を伺う中で、学生の意思決定に直結する動画施策が今の当社に不可欠だと改めて痛感しました。
当時、私たちが狙っていたのは、先行他社との「採用広報における差を埋めること」と、他社がやっていない面白い企画で「違いを生み出す(ファーストペンギンになる)こと」の2点でした。
メイキャリさんのご提案は、この「差を埋めつつ、違いを生み出す」という2つの狙いを同時に満たし、効率的かつ独自性のある発信ができると確信できたため、導入を決めました。

学生の感性に訴えかける「現場密着動画」が大反響
-実際にスタジアムの建設現場に密着した動画が公開されました。反響はいかがでしたか?
夛田様:
非常に大きな効果を実感しています。再生回数も6万回を超え、ストック性の高い貴重なコンテンツになりました。
昨年度のオープンカンパニー参加者に対していくつかの動画を限定公開したところ、メイキャリさんに作成いただいた動画が最も視聴される結果となりました。アンケートでも「プログラム全体の中でこの動画が一番心に残った」という声が最も多く、学生が一番知りたい「工事現場の中の実際の風景」を届けられたと実感しています。

-実際の選考の場でも、動画を見たという学生の声はありましたか?
夛田様:
はい、ありました。学生から「あの名古屋のスタジアムの動画、すごいですよね。実は僕もあの動画を見て…」といった話題が出ることも何度もありました。学生の「生の声」を聞けた瞬間は、本当に作ってよかったと感じましたね。
また、社内からの反響も予想以上に大きく、撮影の舞台となった名古屋支店では「採用以外の場面でも使いたい!」との声も多く、大変盛り上がったそうです。インナーブランディングの観点でも、今までになかった良い仕掛けが作れたと感じています。
社内外を巻き込んだ撮影の裏側と、メイキャリの制作体制
-スタジアムという大規模な現場での撮影は、関係各所の調整が大変だったのではないでしょうか。
夛田様:
そうですね。オープンカンパニーに間に合わせるため、ゴールデンウィーク中に急ピッチで撮影を進める必要がありました。
自社物件ではないため、自治体への許可取りや協力会社への依頼など、社外との調整が多岐に亘りました。特に「出演者の選定」や「協力会社から見た当社」といった構成については、最後までメイキャリさんとすり合わせを重ねました。大変ではありましたが、その分、映像に残せたメリットは計り知れません。

-メイキャリの制作体制や進行について、率直なご感想をお聞かせください。
夛田様:
他社様で動画を制作した時と比較しても、メイキャリさんの制作体制は本当に素晴らしいと感じました。
スケジュール管理が徹底されており、修正のフィードバックもテキストベースではなく一覧シートで「何分何秒のここを直してほしい」と明確にやり取りができました。また、ディレクターの方々も私たちの思いを的確に汲み取ってくれて、「私のあの発言を、こんなに良い形で使ってくれたんだ」と嬉しくなる場面が何度もありました。本当に感謝しかありません。
業界の枠を超えたコラボレーションなど、今後の採用戦略の展望
-最後に、あらゆる制限を度外視した場合、今後挑戦してみたい採用施策はありますか?
夛田様:
配信系のコンテンツで言えば、バラエティ番組のような楽しいスタジオセットを組み、学生がテレビ感覚で業界の魅力を学べるような企画に挑戦したいですね。
また、イベント施策としては、他業界とのコラボレーションも積極的に行っていきたいです。例えば、デベロッパー志望の学生に対して、“企画段階からデベロッパーとゼネコンが意見を出し合って仕事をしている”という関係性を伝えることで、「ゼネコンも面白そうだな」と興味を持ってもらうことができます。
今後もメイキャリさんと一緒に、当社の足りない領域を分析しながら、他社様がまだ手がけていないような先進的なコンテンツ作りに挑戦していきたいと考えています。
-夛田様、インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!
